キッチンカーの出店タイプを知ろう
地元で愛される一番星!「地域密着出店タイプ」

全国各地のスーパーやホームセンターなどで出店している数多くのキッチンカーには、何千何万という人でごった返す大型イベントの激しさや、サラリーマンやOL達のおしゃべりで賑わうランチの場とは違って、地元に馴染んだ親近感を感じます。「キッチンカー」というよりも「移動販売車」と呼んだ方が馴染み深いかもしれません。ここでは、地元密着出店タイプのキッチンカーのノウハウを公開します。

【売れ筋メニューの特徴】

「手頃な値段でちょっぴり贅沢な気分を味わえるメニューを豊富に揃える」ことが、長く愛されるお店への第一歩となります。スーパーやホームセンターなどに良く出店しているキッチンカーの代表には、焼き鳥、メロンパン、クレープなどが挙げられますが、どれもメニューラインナップが豊富です。価格だけにフォーカスすれば、スーパーで販売しているパンや惣菜の方が安価ですが、出来たてアツアツのおいしいものが食べたくなるのが人の心理。買うつもりはなくても、香ばしい香りに誘惑されてつい買ってしまう、そんな経験があるのではないでしょうか。

地域密着出店タイプは、スーパーやホームセンターなどの小売店が主な販売場所となりますので、1,000円近くの惣菜やお弁当はあまり売れません。1,000円程度で家族分を購入できる手頃な価格帯のメニューラインナップが攻略のカギとなります。焼き鳥やメロンパンを販売しているキッチンカーは100円〜200円代のメニューを豊富に揃えることで、客単価を上げる工夫をしています。キッチンカー事業をフランチャイズ展開する企業もあるので、特に飲食未経験の方は加盟することも選択肢のひとつでしょう。

【主な出店場所の条件】

主な出店場所ごとの傾向と条件についてまとめてみました。

出店場所 稼働
タイプ
主な客層 出入口 所持金 競合する
飲食店
客単価 出店料
食品スーパー 平日型 主婦層 少ない 少ない 少ない 10~20%
ホームセンター 休日型 ファミリー 少ない 多い 少ない 10~15%
大型ショッピング
センター
休日型 ファミリー 多い 多い 多い 15~20%
複合型商業施設 休日型 若者
ファミリー
多い 多い やや多い 10~15%
パチンコ店 両方 高齢者 少ない 多い 少ない 10%程度
スポーツ施設 平日型 若者・学生 少ない 少ない 少ない 10%程度

平日はスーパーでの出店がメインとなります。穴場としてはスイミングスクールなどのスポース施設。他社の競合がまったくないので利用者が多い場所ならチャンスが充分にあります。休日はホームセンターがオススメです。単純に客数だけみればショッピングモールなどの大型店に軍配が上がるのですが、ショッピングモールは出入口が多いため、キッチンカーの前を通る客数はそれほど多くなく、また、モール内には多くの飲食店が入っているため、客単価も低くなってしまう傾向があります。

【キッチンカー製作のポイント】

1キッチンカーのサイズ
焼き鳥やクレープなど単品を販売する場合は軽自動車でも充分ですが、ドリンクやアイスなどのメニューも販売するとなると軽自動車は手狭になります。その場合は、冷蔵庫や冷凍庫が搭載でき、2人でも作業できる比較的大きめの普通車ワゴンをベースにしたキッチンカーがオススメです。
1内装のポイント
軽自動車の場合、座って作業することが前提なので、店頭に立たれたお客様の目線と座っている自分の目線が同じような高さに設けましょう。メニュー数が多い場合は、ショーケースを置いてお客様に見て買ってもらうことも大切です。 また、販売口側に調理機器を配置することで「注文→調理→盛り付け→提供」がスムーズに行うことができ、ライブ感を演出することができるのも軽自動車タイプの魅力のひとつです。
3外装のポイント
キッチンカーのボディにのぼりやA1サイズの看板を固定するのがオススメです。 また、お客様が店員に気を遣うことなく選んでもらうためにキッチンカーの死角にメニュー看板を置くこともポイント。 販売口の横にお客様用の荷物置き用のテーブルがあるとより親切です。